ハムレットの世情日記

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zoom RSS 1枚の絵画 - ソクラテスの死

<<   作成日時 : 2009/02/21 15:52   >>

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ジャック・ルイ・ダヴィッド(1787年)
 3年前哲学の授業でソクラテスを習った。そのとき小山先生から見せられたのがこの絵である。今、まさに毒入りの盃に手を伸ばそうとするソクラテスに、ある者はすがり、ある者は天を仰ぎ、また、目を伏せる。
ソクラテスは弟子たちの脱獄の勧めを断り、左手の人差し指で天を指し、右手は毒杯に手を伸ばし自ら死を選択した場面を画いたものである。
ダヴィッドの描く世界は、大時代的で、舞台上の演技を見ているようで、ちょっと笑いそうな位大げさであるが、それがまた、人々を惹きつける。

 ご存じのように、ソクラテス(B.C469~B.C399)はギリシャの大哲学者であり、幾何学、天文学など、あらゆる教養を積んだ天才である。ところが、徳即知識という倫理観を打ち立てた彼は何一つ書き残すことをしなかったため、その哲学思想は、弟子のプラトンやアリストテレスらの著述によってのみしか知ることができない。そのプラトンが伝える「ソクラテスの死」をそのまま絵画にした作品がこれである。取り巻いている人々の中にプラトンもいるのだろう。(左端に座っているいる人がプラトンだという人もいる)
 
  ソクラテスは当時賢人と呼ばれていた人々や通りすがりの若者を次々にたずね「アポロンの宣託の通り自分が最も知恵があるのかどうか」を知るために対話を行った。しかし、ソクラテスのこの行動は相手の考えを向上させることができる対話であったが,当時の賢人たちは「常識」に執着したため、結局「知っていると言っていることを、実は知らないのだ」ということを暴くことになった。相手は論破され恥をかかされたとしてソクラテスを憎むようになった。

このため「アテナイの国家が信じる神々とは異なる神々を信じ、若者を堕落させた」等で公開裁判にかけられることになった。原告はメレトスという人物で、政界の有力者アニュトスらが後ろ楯と見られる。告訴の背景には上記の他にもペロポネソス戦争とその後の暴政など複雑な事情があったと考えられる。

告発を受けて獄中に囚われ、死刑を宣告され、毒を仰いで自らの主義に殉じるソクラテスに、居合わせた人たちはただ嘆き悲しむばかりだった。かけがえのない生命への哀惜と苛立ちが、静止した画面に息づいている。
あまりにも劇的で英雄的な絵であるため、この絵には圧倒されるが、やがて来たるべきフランス革命による思想の復活を予告した、ダヴィッドの充実した心理状態を示した傑作だと思う。彼は1804年にはナポレオンの首席画家に任命されている。この絵の他にルーブルに展示されているのでご覧になった方もおられるだろうが、縦6.1メートル、横9.3メートルの大作「ナポレオンの戴冠式」は1806〜1807年に描いている。新古典主義絵画の創始者たるダヴィッドの、面目躍如たる逸品である。

ソクラテスの名言

 True wisdom comes to each of us when we realize
 how little we understand about life,
 ourselves, and the world around us.
  −Socrates

 どれだけ人生、自分自身、我々を取り巻く世界
について理解していないかに気づいた時に、
我々一人一人に英知が宿る。
  ーソクラテス

 「無知の知」という言葉が 有名であるが、自分が知らないという事に気づくからこそ、謙虚にもなるし、よりいっそう勉強しようと思うようになると教えているのである。

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