ハムレットの世情日記

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zoom RSS 【哲学】 『ソクラテスの弁明・クリトン』・・・プラトン著

<<   作成日時 : 2009/09/20 21:15   >>

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この難しい『ソクラテスの弁明』が売れているという。大学の哲学の授業で使った同書を読み返してみた。

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ソクラテス、右手でまさに毒杯を掴もうとしている。(クリックで拡大)↑

 青年を堕落させる悪しき人物として裁判にかけられたソクラテス。本書ではその裁判でのソクラテスの弁明が記述されている。デルフォイでの神託にて、ソクラテス以上の賢者はいないと言われるが、それが何故なのかと自ら問うと、どうやら賢者として名高い人たちは、知らないことを恰も知っている風に装うが、自分は何も知りはしないが、知っているとも思っていないからであった。 以降ソクラテスはこの心構え(無知の知)を青年であろうと老人であろうと無報酬に説いてまわる。メレトスは間違った理由で裁判を引き起こしたが、実際はソクラテスに師事を受けた者たちは、ソクラテスを応援する為に席に出たのであった。しかしながら、僅かながらの差で、ソクラテスの死刑が決まってしまう。それに対してソクラテスは、死を恐れるが為に不正をしないという信念の下、自然と結果を受け入れる・・・。ソクラテスに師事を受けた者たちはソクラテスが収監された牢獄中で祭りの日に脱獄を勧めたが、彼は自ら毒の入った杯を口に含む。
 上の絵はそんな牢獄の様子を描いたものだ。左側に座っている人がプラトンといわれる。

 本書のソクラテスの執拗なまでに真理を突き詰め正義を求める徳の高さに感動した。自らの信念の下に正しいことを言い放ち、社会的に公認されている政治家の虚偽性を暴いていく姿には、現代でも共感を覚える。今までの世界史の知識だけで、ソクラテスは青年を堕落させた人物だと勝手に思い込んでいたが、それは裁判を起こす側の勝手な理由付けでしかなく、事実は真逆であったということが、本書にて明らかにされている。これこそ哲学書を読む醍醐味だ。現実にも、実際に不当な理由で正しい人が悪い人として淘汰されることは良くある。仮に自分がそのような立場に置かれた場合、ソクラテスのように、他者から虐げられようとも、自らの正義を貫き通せるだけの強い芯があるだろうかと、考えさせられる。哲学の入門書としても、繰り返し読むにも、耐えられる一冊である。

『ソクラテスの弁明・クリトン』 (岩波文庫) (文庫) \483


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