ハムレットの世情日記

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zoom RSS 【三国志】 悲劇の英雄ー曹操

<<   作成日時 : 2010/01/28 20:49   >>

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覇者になるには教養が必要なのだ。その点で曹操の教養は劉備や孫権を圧倒していた。

「乱世の奸雄」は『正史三国志』において陳寿が許子将(きょししょう)という人物の言葉を借りて曹操孟徳(もうとく)を評した言葉だ。本当は「治世の能臣(ちせいののうしん)」という対になる言葉があるが、「乱世の奸雄」ばかりが独り歩きして、悪役のイメージを決定付けた。

ジョン・ウー監督作品の「レッド・クリフ」のなかでも曹操は悪役で描かれている。



【曹操】

155年生まれ。字は孟徳。後漢に仕え黄巾の乱には騎都尉として参戦。董卓の死後は袁紹を破って河北・中原の覇権を握った。江南の平定を目指したが、赤壁の戦いで劉備・孫権の連合軍に敗れ、天下統一は果たせなかった。享年66。しかし単に奸智に長けていただけで、群雄割拠の三国時代に最大の版図を築けようか。私は曹操こそ、三国志の世界で最も苛烈、果敢に戦い、戦い続けることに最も純粋な戦人だったと思う。赤壁(せきへき)で周瑜(しゅうゆ)を撃破していればあるいは覇道は成ったかもしれない。その意味で悲劇の英雄でもある。

曹操が生涯に直接戦った戦闘は計67。すさまじい数だ。しかも、そのうちの約50は負け戦である。なぜ折れることなく、かくも激しく戦えたのか。それは「なぜ曹操は曹操たりえたか」という問いに等しい。自らの手で漢土(かんど)14州を統一したかったのは確かだろうが、その根源にあったのは自らの国家観に対する信念の強さだったに違いない。

曹操らしい戦いといえば董卓(とうたく)との一戦だろう。190年、董卓は首都・洛陽(らくよう)で権勢をふるい、暴虐の限りをつくしていた。董卓を討つために連合軍が結成されたものの、諸侯は董卓に恐れを抱き一向に戦おうとしない。苛立たった曹操は、「大軍勢がそろっているのに、諸君は何をためらっているのか」と寡兵を率いて出撃、ズタボロに負けて死地に追い込まれる。曹操は自らの信念を貫くために、勝算はなくとも戦いを挑んだのだろう。

100万の青洲黄巾(せいしゅうこうきん)軍が大暴れして有力諸侯が手をこまねいたときには、わずか3万の兵で100万の前に対峙して、粘り強い交渉の末に降伏させている。

宦官(かんがん)の家系に生まれ、宮廷の腐敗堕落、宦官や姦臣の専横を目の当たりにしてきた経験が、自らの出自とは対極の“純粋さ”に曹操を駆り立てたように思える。

青洲黄巾軍との3カ月にわたる交渉から帰参した参謀・荀ケ(じゅんいく)の髪は真っ白だったという。しかし青洲の保護と引き換えに、青洲黄巾軍の精鋭30万人を組み込むことで一躍巨大な軍事力を得て、曹操は覇道を歩み始める。軍人、武人というだけでは覇者に足りない。三国時代、曹操より武に勝る豪勇は大勢いたし、魏にも夏侯惇(かこうとん)、夏侯淵(かこうえん)などの軍人がいた。覇者になるには教養が必要なのだ。その点で曹操の教養は劉備や孫権を圧倒していた。後世に名を残した文人、詩人にして、孫子の兵法を今ある形にまとめた兵法家でもあった。

集まってきた人材の使い方もまた非凡。

「治世の能臣」である曹操は文官の重要性もよく意識して、武の才能以外を見極める目を持っていた。有能であれば、前歴も思想も問わずに即座に登用し、その能力を最大限に発揮させた。

たとえば荀ケは漢王室の熱心な信奉者だったし、賈●(かく)は張繍(ちょうしゅう)の臣だったところをヘッドハンティングされて軍師として重用された。呂布や関羽を殺さずに自分の配下に置こうとしたのは、彼らの軍才を買っていたからだ。

猜疑心が強かったともいわれるが、曹操は人の見た目や性格ではなく、才を愛したのだろう。そして愛された才能は出涸らしになるまで使われた。

史実によれば、ある日、従軍して病に倒れた荀ケの下へ曹操から料理が送られてくる。フタを取ったら空の皿だけ。もはや自分が必要とされていないことを悟った荀ケは毒をあおって死んだという。








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